電荷
電荷とは、電子や原子核が持つ性質である。電子は
マイナス(-、負)の電荷または単に
負電荷、陽子は
プラス(+、正)の電荷または単に
正電荷と呼ぶ。
この電荷は、プラスとマイナス(異電荷)で引き合い(引力)、プラスとプラス、マイナスとマイナス(同電荷)では反発する(反発力、斥力)。プラスやマイナスで偏った性質を極性という。
電荷量の単位は\(\rm C[クーロン]\)で表せられる。
電気電気というが、電気には実体がなく微視的な粒子である電子や原子核が
「電荷という属性」を持つとするのがもっともだということになった。その素量\(e\)を素電荷
という。素電荷の値は\[e=1.060217733(\pm 0.00000049)×10^{19}\rm[C]\]
ここで、先程述べたように電荷量の単位は\(\rm[C]\)(クーロン)であり、これは1\(\rm[A]\)(アンペア)の電流が1秒間に運ぶ電荷(電気量)である。すべての電荷は、
微視的に見ればこの単位で量子化されている。このうち電子は負の素電荷を持っており、その質量は
\[m_0=9.1093897(\pm0.0000054) × 10^{-31}\rm[kg]\]
と定義される。
この電荷間には力が働き、この力をクーロン力(静電気力)という。電荷はq(正電荷:+q、負電荷:-q)で表す場合が多い。
原子構造にさかのぼって
電子のエネルギーは原子に特有の値だけ取ることができる。電子は内側の軌道にいるほど原子核に強く束縛され、エネルギーが低い。
原子内の電子の数は、原子核を構成する陽子の数と等しい。なので、原子核の正電荷を、電子の負電荷が周囲を運動しながら中和しているような状態にある。これを下の図に表す。
さて、ここまで電界について説明してきた。ここから先程説明したクーロン力が当たり前のように出てくる。
クーロン力わかるという方は次の章に行こう。
クーロン力って知らないという方は寄り道して行こう。
~電界における基礎~
Chapter2~電界のベクトル表示~
~クーロン~
Chapter0~電界~
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