ベクトルが量と方向によって決まることを前章で説明した。
有効成分の中で大きさのみを成分とする量を
スカラーという。
スカラー量(大きさのみを成分に持つ量)
例:長さ、時間、温度、速さ、など
ベクトル量(大きさと方向を成分に持つ量)
例:速度、加速度、力(力量)。など
ベクトルとスカラー違いは簡単に言ってしまえば方向という成分の有無になる。
次にこのベクトルとスカラーを実際の物理、すなわち場の理論に適応する。
場に適応したベクトルとスカラー(ベクトル場とスカラー場)
ベクトル場を図示すると、下図のようになる。

これを式で表すと\[A(x,y)=x^2yi+yj\]のようになる。
ベクトル場とは座標によって値と向きが変わる領域のことを言う。なので表記が上のような式になる例で挙げるならある地域における風向きなど。 |
次にスカラー場について説明する。式で表すと\[ψ(x,y)=x^2y+2y+3\]
のようになる。スカラー場はψを、色の濃さや、ψをもう一つの軸として表したりする。このように、座標の値によってψの値が決まる領域をスカラー場という。
空間内での位置を指定すれば、それに応じたベクトルの方向と大きさが決まるのがベクトル場、一つ値が決まるのがスカラー場である。
~ベクトルとスカラー~
Chapter3-1~ベクトルの勾配~
Chapter1 ~ベクトルの定義と基本~
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